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2021.08.03

スーパー耐久 Rd.4 初優勝嬉しいっ!!【5つの勝因で振り返る】

スーパー耐久 Rd.4 初優勝嬉しいっ!!【5つの勝因で振り返る】

S耐 Rd.2 オートポリス戦、優勝しました。

素晴らしい8月の始まりです。

今回はレースWEEK突入の数日前にAドライバーの植松選手が急遽欠場という所からスタートしました。

Aドライバーはジェントルマンドライバー枠です。
GT3クラスのマシンを操れて、オートポリスが走れて、レースでも戦力として戦えるAドライバーってそうそう簡単には見つかりません(苦笑)

レース始まる前のレースの方が今回は痺れました。
(もう、LINEと電話に対して恐怖症になりました 爆)

欠場も一時はチームとして考えるほどの状況から浜野選手にお乗り頂く事となり、九州へ向かう当日も急遽契約書を作ってやりとり等しながら、私も会社の印鑑を現地へ持参する程のタイト日程でした。

Aドライバーが見つかったのが勝因1。

そして、その浜野選手が素晴らしい順応性を見せてくれて、チームが設定した走り屋タイムをきっちり出してくれました。しかも最低限の時間で、、、2018-19年のS耐チャンピオン(ST-Xクラス)の肩書もありますが少しブランクがある点と、乗り慣れているドライバーでも難易度が高いオートポリスという点、ご本人も気にされていましたが、全くそんなことなく、木曜日から最大限乗車時間を確保する進行でチームも対応し、確実な走りとアップデートをしてくれました。

私だけでなく川端選手も井出選手も3方向から浜野選手をドライビング面でも精神面でもサポート出来たと思います。

そんな窮地だからこそのチームプレーが上手く機能して、浜野選手もAドライバー予選でトップからコンマ8秒差の3番手のタイムを出せたのが勝因2。

一方、私個人としても今回は植松さんが不在の中でよりチームを引っ張っていく存在にならないと、と責任を感じてのWEEKでした。

細かい事は書けませんが、色々あって思う所があり「絶対に澤は終わってない」って思われる走りをしなければいけない、という状況でもありました。

今年を振り返ると、開幕戦の茂木はフツー、SUGO戦は車を壊してしまうし決勝も難しいバランスの車両に苦しんで不甲斐ない走りをしてしまった、、、FSWは良い走りが出来ていたけど、ここオーポリ戦はタイヤに優しいマクラーレンの特性がタイヤデグラレーションの大きく、標高が高い(ターボが有利)、ウェートハンデが大きいライバル勢に対して重量エフェクトも大きいサーキットなので、、、総合的に考えても”絶体にチャンス”の1戦だと思っていました。

私も練習走行からセットアップやバランスの確認と、今後の路面が変わっていった時の方向性やネタなどエンジニアと考え方がシーズンを戦っていく中でより方向性が合致してきて、タイムも良いし、予選も集中していいアタックが出来た。

GT-R勢はいつも予選ポケットがあるけど2台のGT-R勢(49秒1、49秒4)に続いて49秒6(49秒台はこの3台)のタイムが出せたのは会心のアタックと呼べる内容でした。

久々にアドレナリンが放出されてアタック終えて車から降りたら足がガクガクしてた(笑)

”澤がいつもに増してシャキッとしていた”のも勝因3として挙げておきます(笑)

メンテナンスチームは24h戦の後に徹底的にマシンのリフレッシュをしてくれて、エンジニアサイドもオートポリスに向けて最適なベースセットを持ち込んでくれました。

これも難しいスタートが強いられたレースWEEKをスムーズする要因であり勝因4。

ここからは決勝を振り返ります。
レースはフロントローからスタートでしたが予想外の難しいWetコンディションでした。

スタートは川端選手で、見事な走りでトップに。
しかしSC2回の後に赤旗で中断となりました。

これでAドライバーのドライビングタイムとピット回数制限を気にする必要が無くなりました。

AドライバーでスタートしたPORSCHE以外はほぼ同じ作戦を取る形になりましたが、赤旗解除後のSCランスタートでトップに立っていた我々はスリックへの交換を決断できずにいました。
(SUGO戦の際のチョイ濡れスリックのトラウマが私にもチームにもありました)

先に入ったチームのペースを見てからの決断だったから、そこは結果的には自力で勝てなかったロスタイムとなりましたが、アノ位置であの状況下では逆にギャンブル性の高い戦略は取れなかったと思います。

澤のスティントもチョイ濡れスリックは痺れましたが、バックマーカー集団に手を焼きながら気温がまだ高くなる前だった事も功を奏して全体のファステストラップとなる52秒0まで行きながら、後半も引っ掛かったりすると56-57秒になる事もあったけど53-55秒でマネージメントしながら46LAP(約1時間半)のスティントを走破できた。(SC中にタイヤ交換したDAISHINとD Stationに次いでの3番手走行が中心でタイヤ交換のタイミング次第で一時はトップ走行)

残り1時間半で川端選手に再度交代。
燃料はカツカツで結構早い段階から燃費走行の指示が無線で飛ぶ中、気温が高くなってクルマもドライバ―もきつい中、54-56秒で走行のステディーな走り。

DAISHINはトップで帰る為に給油のみ、D Stationはフルサービスを行い、我々は2位に上がったがDAISHINには追い付かず、D Stationには燃費も気にしてペースが上げられずにひたひたと迫られるという痺れる展開でした。

そんな中トップのチェッカーのタイミングも気になる位のギリギリな燃料で警告灯もファイナルラップの前のLapの途中で点灯して祈る様な思いでの2位チェッカーでした。

結果が2位なら”SCで入れなかった!!”とか”澤スティント後半のFCYが出る前に入れたら展開違ってたのに!”って事になったんだけど、DAISIHINチームの車両違反により繰り上がり優勝となりましたから、SCでタイヤ交換できなかったけど、、、FCYで入れなかったけど、、、だから実質3時間半のレースを2回ストップでぎりぎり間に合ったというのが勝因でもある(実際は2位でゴール)とも言えます。

雨、霧、赤旗、SC、FCY、、、こういった決勝日の難しい状況やレースWEEKを迎えるまでのピンチからのスタートがチームを強くしてくれた、というのが勝因5。

表彰台もトップでなく、コロナ禍で祝勝会などもやり辛いので、現地で大喜びしたかったな~という点だけが心残りです。

でもライバル勢を見たら長年つみ重ねてきた盤石の体制のチームばかりの中、今年発足のプライベートチームでデータの無いMcLarenで良くここまで善戦していると手前味噌ながら思います。
(マクラーレン 720S GT3での国内メジャーレース優勝は初)

本当に支援者の皆さんやチーム、メンテ、ドライバーの総合力。
感謝しかありません。

赤旗によって”B-Cドライバー対決”戦の様相となったオーポリ戦ですが、真っ向勝負で優勝争いが出来た内容的にも今年一番の展開でした。

DAISHINチームも規定違反は素晴らしいパフォーマンスや戦略には一切関係ない部分だと思うので、気の毒で申し訳ない気分です。

結果を残してきたから今がある、、、をまた継続できたとホッと出来た1勝。
チームとしては連続表彰台を開幕戦から4戦に伸ばし、私個人的には通算23勝目国内メジャーレースの勝利は久々です。

そして全体ファステストが取れたのも個人的には予選の走りと共に嬉しかった。

通算成績は公式戦 206戦目、表彰台獲得 84 回目(獲得率 40.8%)、優勝回数 23 回(優勝率 11.2%)、PP獲得12回、ファステストラップ6回となりました。

次は9月の鈴鹿戦(Rd.5)です。
少し重たくなりますが、マクラーレンが得意であろうサーキットが続きます。
植松選手が居たらな~、赤旗が出ない通常のレースでも勝ちたいな~と思いますが、戻ってきてくれるので本来のチームの力でも当然連勝を狙いたいと思います。

引き続き応援のほど宜しくお願いいたします。

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